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空腹になることで免疫力を上げる(グレリンとレプチン)

 現代の日本人は、エネルギー過多のみならず、食事回数も過多です。

 この話をすると、

「わたしは一日3食をしっかりとって、間食はしませんので、そんなことはありません」
「朝食は抜きで一日二食です。食事回数は少ないです」
「ダイエット甘味料でカロリーゼロなので、エネルギーは多く摂っていません」

 と、反論されることが多いです。

 わたしが誠敬会クリニックで治療をしていると、よく伺うセリフです。しかし、これらの方の食事記録をつけると、ほとんどの人が一日8~9食、おおいと20食以上とっています。

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「カロリーゼロ飲料は食事にならない」「出張のお土産で、ほんのちょっとだけ一口お菓子を食べただけ」「駅でかったジュースは食事でない」「ガムやフリスクは食事でない」「水はカロリーが無いので、食事ではない…」

口に水も含めて何か入ると、唾液が分泌されます。カロリーゼロのガムを咬んだだけでも唾液は沢山出ます。唾液だけでなく、食物を見たり、匂いを感じたり、調理の音を聞いたり、味を想像したりすることによる条件反射でも胃液の分泌が始まります。

 また、物を口に入れたときの味覚はもちろん、口腔粘膜の物理的刺激による無条件反射でも胃液の分泌が始まります。

 同様に、これらの反射で胃の蠕動運動がおこり、膵臓から膵液の分泌が起こり…、というように、「自分では食事ではない」と意識で思っていることと、実際に内臓が食事と判断していることとは違うのです。

 例えば、膵臓から分泌されるインシュリンは、食事回数が多いとインシュリン抵抗性が上がって、食事をしてもだんだん分泌されなくなります。これによって糖尿病が悪化していきます。

 免疫も、血糖値が高いとリンパ球の活性は落ちます。

 そもそも、哺乳動物はその進化の歴史上、おなかがいっぱいということは殆ど無く、常に飢餓の状態で飢餓になればなるほど免疫が上がるようにできています。

 たとえば、血管のなかの血液に養分がたっぷりの状態、つまり血糖値がたかく、油分である血中コレステロールがたかいとリンパ球の活性は落ちます。それは養分がたっぷりなので、細胞であるリンパ球も仕事をしないわけです。

 マクロファージというリンパ球は、細菌やウィルスを食べることで免疫をになっていますが、糖分や油分があるとお腹がいっぱいでばい菌をたべなくなるのです。

 実際に、空腹になるとグレリンというホルモンがでて、脳の視床下部に働いて食欲を上昇させます。痩せている人はグレリンの血中濃度がたかいのですが、肥満の人は低いのです。

 その反対の作用をするのがレプチンというホルモンです。レプチンが作用すると、満腹中枢を刺激して食欲をさげ、摂食中枢が抑制されて食欲がおちるのです。

 グレリンが分泌されると、脳の海馬領域が刺激され、頭が働くことが分かっています。

 原始時代、空腹のときは頭を働かせて、獲物をとることを考えていたのです。一方、満腹になると眠くなるのはこの裏返しです。

 つまり、空腹であれば免疫力が上昇し、頭が活性化するのです。

 古代は自動販売機やコンピにやキオスクがないですから、目で食欲を上昇させることはありませんでした。しかし、現代の日本はお腹が空いていなくても、自動販売機のジュースをみると胃液が分泌されて胃が蠕動運動をおこし、食欲がでて…、と食事回数が増え、これによってインシュリン抵抗性があがり、痩せにくくなって免疫力が低下して、糖尿病などの生活習慣病やがんになりやすくなるのです。

 誠敬会クリニックでは、食事記録療法を積極的に行っています。是非、一度食事習慣をみなおしてみませんか?

(吉野敏明 筆)







 





 















 


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