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がんの温熱療法とは?

2015年08月07日
がんの温熱療法とは?

 がん組織や細胞は、正常組織や細胞に比べ熱に弱いことが照明されています。がん組織は42.5℃以上の温度で死滅してしまいます。正常組織は42~44℃では影響を受けないのです。人間がお風呂やサウナで42℃以上の状態になっても死なないのはその為です。
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 がんの温熱療法とは、この原理をつかって、正常細胞は温存し、がん細胞だけを死滅させる方法です。高周波などでをがん組織と正常組織に同時に熱上昇させると、正常組織は血管が拡張して血流が増えて放熱しますが、一方がん組織はほとんど血管の拡張が無く、血流が少ないため蓄熱がおこり、正常組織に比べさらに高い温度になってしまいます。また、正常細胞は温熱によってむしろ免疫力があがるのです。また、がん細胞は一般的に血流不足、酸素不足が常に起こっており、代謝が変わって乳酸がたまり、そのためがん組織は酸性に傾きこれも熱に弱くなる一つの要因です。ですから、正常細胞のように高温に耐えられないので、死滅するのです。このようながん細胞特有の性質に着目し、生まれた治療法が温熱療法です。

(吉野敏明 筆)

 温度を上げるには、高周波を使う方法、ラジオ波を使う方法、レーザーを使う方法などがあります。

 このような、生体に非侵襲的ながんの温熱療法ですが、さらに生体に非侵襲的ながん治療で、当クリニックでも行っている免疫治療との併用も注目されています。

 熱による直接的な壊死効果にくわえ、先述したようにがんの周辺組織も39~41℃に加温されることによって宿主免疫細胞が活性化しますから、熱でがんをやっつけるだけでなく、温熱が免疫力を高めてがんを攻撃する、という側面の研究も進んでいます。

(吉野敏明 筆)